日本では、果物・野菜・肉類のおよそ160種についてグリホサートのMRLを定めています。このうち上位21種を右の表に示してあります。
この表は公開されており(引用元・日本食品化学研究振興財団)ここに再掲することで日本の食の安全に関する政策を非難するという意図はありません。日本向けに農産物を輸出している業者は、関連する法や規制を尊重し、それを遵守すべきであると弊社では考えております。
とはいえ弊社では、日本の主食である米、それに大豆や蕎麦に定められたグリホサートのMRLと、はちみつに定められたそれを比較してみることに興味を覚えました。
食の安全にかかわる科学
米のMRLは、はちみつの10倍、すなわち1キログラムあたり0.1ミリグラム。大豆の場合、はちみつの2000倍にあたる1キログラムあたり20ミリグラム、蕎麦にいたってははちみつの3000倍にもあたる1キログラムあたり30ミリグラムです。
科学的な理由があってこのような値が定められているはずでしょうから、単純な比較は慎むべきでありましょう。いずれにせよ「許容一日摂取量」「耐容一日摂取量」「急性参照用量」などの用語があるのを見てもわかるとおり、食の安全にかかわる科学は複雑です。
さまざまな声
そうは言うものの、場合によってはさまざまな声や圧力が科学と同等の力を持ちうる場合もあります。たとえばキウイフルーツの場合、NZでのグリホサートMRLは1キログラムあたり0.01ミリグラムであるのに対し、日本ではその10倍、1キログラムあたり0.1ミリグラムです。