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ニュージーランド政府は、日本向け輸出はちみつ全バッチについて、グリホサート含有量が日本の法律に定められた残留基準値(MRL)内であること(1キログラムあたり0.01mg以下)を証明する検査を命じました。

 

これはニュージーランド第一次産業省(MPI)が2021年1月19日付けで発令したもので、1月21日に発効しました。

 

日本の厚生労働省より、ニュージーランド政府あてに、2020年10月と2020年12月にニュージーランドから輸入した合計2カーゴのはちみつを検査したところ、グリホサートの残留が発見された旨の通知があったことから、ニュージーランド政府は日本向けのはちみつ全バッチでの検査実施を決定しました。

 

厚生労働省はさらに以下の2点をMPIに通告しました。

 

(1)今後ニュージーランドから輸出されるはちみつはすべて、近い将来にグリホサート残留量の検査を実施すること。100%検査プログラムが整備されるまでの間は、全輸入業者に対し、全貨物についてのグリホサート残留量の検査結果の提出を求める。

 

(2)ニュージーランドで新たに整備される100%検査において、試料の5%以上で日本が定めるグリホサート残留基準値を上回ることが明らかになった場合には輸入を停止する。


JCIの見解

 今後それほど遠くない時期、およそ半年くらいのうちに、厚生労働省はニュージーランド産はちみつ輸入の全面的停止を決定すると弊社では考えています。ニュージーランドで全バッチ検査を行えば、グリホサート残留量が日本の基準値を上回るはちみつが5%を超えると考えられるからです。(ただし今のところ弊社では、この5%を上回る場合の輸入停止措置がいつ始まるかについては把握していませんが、半年以内、早ければ3か月以内ではないかと予測しています。)

 

弊社は、グリホサートに関わる厚生労働省の決定のあとに起きる事態を憂慮しています。マヌカをめぐっては、少なくない数の正体の怪しい会社がニュージーランド国内でパッキングを行っています。この点はやはり高値で取引される農産物であるオリーブオイルなどと似ています。

 

このような怪しい会社は、当局の規制に従うことを厭いがちです。農産物に残留する化学物質の検査の場合、ニュージーランド側での大きな抜け穴があります。残留化学物質の検査の費用は高いことから、悪徳業者の場合、経費を惜しんで法の抜け穴を利用することが考えられます。

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MPI Japan OMAR_2021.1.19.pdf
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しかしそういういかがわしい会社が、たとえニュージーランド側で規制の網をくぐりぬけることができたとしても、そういう会社の、というよりはそういう会社の商品を輸入した日本の企業の不正行為はいずれ露見し、厚労省(具体的にはその地域を担当する検疫所)がはちみつの廃棄を命じることになるでしょう。

 

この事態を背景として、アピカルチャ-・ニュージーランド(Apiculture New Zealand―NZ最大のはちみつ生産・取引協会)が加盟各社に送付した文章は以下のような内容です。

 

「この深刻な状況を鑑み、各社に対し、100%の輸出前検査が実施されていること、また検査はそれにとどまらない可能性があることを周知されたい」

 

したがって「もし積み荷として輸出前に検査を受けておらず、日本のグリホサート基準値を超えるおそれのあるはちみつ貨物である場合は、通関手続きを行うことなくニュージーランドに返送されるということも併せて会員のみならず、はちみつ輸出に関わるすべての関係者にお知らせを願う」
「アピカルチャー会長カリン・コス氏2021.1.15日付のメールから引用」

 

「積み荷を日本に向かわせてはならぬ!」

「方向転換!」

「ニュージーランドに送還せよ!」

 

コス氏はつまり「もし輸出前検査を受けていないのなら、日本で通関手続きをしてはならない」と言っているわけです。

アピカルチャー会長  2021.1.15日付のメール



検査結果:  ND(Not Detected)(検出せず)
弊社が日本国内で販売するはちみつは、NZ政府のこの決定に影響をうけることはありません。弊社ではNZ政府に先行し、全バッチの残留グリホサート検査を実施してきたからです。このラボ検査結果はすべて、弊社ウェブサイトでダウンロードできます。

ウェブサイトのトップページ右メニューから「情報デスク」に入り、サブメニューから「除草剤グリホサート」を選択し、次に生産社名、さらにご覧になりたい商品名を選択してください。お買い上げ商品のバッチナンバーを参照しながら、ラボ検査報告書をダウンロードしてください。検査結果はすべてND(Not Detected)(検出せず)です。

弊社の仕入れ先では、当然のことながら、除草剤・農薬の残留検査を以前から無作為抽出で行っていました。2020年8月、ニュージーランド政府がはちみつ試料のなかにグリホサート残留が認められたと発表したことをうけ、弊社の仕入れ先は自主的に全バッチのグリホサート残留検査の実施を決定しました。

弊社仕入れ先では、ネオニコチノイド系殺虫剤の検査も無作為抽出でおこなっています。この検査報告書も2019年、弊社ウェブサイトで公開しました。この検査ではグリホサートをはじめとする農薬についても取り扱っています。検査結果はすべてNDでした。

弊社はニュージーランドの生産元から直接はちみつを仕入れておりますが、これは巣箱の設置場所やその取り扱いに至るまで、生産過程のすべてを把握しておく必要があるからです。これが食の安全の原点です。

2021.1.23