Neonicotinoid pesticides


ニュージーランドではネオニコチノイド系農薬が使用されているのか、またもし使用されている場合、JCI にはちみつを提供している養蜂場がある場所の状況はどうなのかというご質問を頂戴いたしました。

 

ご質問を下さったお客様は日本各地で、はちみつおよびミツバチとその蛹からネオニコチノイドが検出された(1)という新聞報道から懸念を抱かれたとのことでした。

 

ネオニコチノイド系農薬はニュージーランドでも使用されています。しかしその影響については、養蜂会社が「どこに位置するか」で簡単に回答できる問題ではありません。なぜなら巣箱が置かれるのは、養蜂会社のオフィスから何千キロも離れた場所だということも

あり得るからです。

 

モソップとグラス・ブラザーズの例で説明しましょう。

 

113,700平方キロ

モソップの場合、ニュージーランド北島全域、113,700平方キロ(これは北海道全域の1.4倍にあたる広さです)にわたり数千の巣箱を設置しています。

 

グラス・ブラザーズの場合、南島のオタゴ地域・サウスアイランド地域の66,000平方キロにわたって数千の巣箱を設置しています。

 

春と夏には、目的とする蜜源の花の状況により、巣箱の場所を変える場合もあります。巣箱を置くそれぞれの場所の土を調べるのは不可能ですし、採れたはちみつの全バッチを検査するとなればその費用は膨大です。

 

健康な蜜蜂

よい養蜂家は、巣箱を置く場所をちゃんと見極めています。たとえば、果樹園が使用する農薬についても気を配っています。健康な蜜蜂のコロニー(群れ)を維持することは経営上非常に大切ですから、安全性や環境の持続

可能性(サステナビリティ)を見極めた上で巣箱を設置しています。

 

JCIはパッキング会社やマーケティング会社からではなく、養蜂場から直接はちみつを輸入していますので、取り扱っているはちみつはすべて、どの巣箱から採れたのかを調べることができます。

 

また私どもにはちみつを提供している養蜂場は、いつ、どこで採蜜したのかを公開しています。

東京新聞 2017.8.29
東京新聞 2017.8.29

しかしこうしたこまかなことよりもはるかに重要なのは、JCIにはちみつを提供している養蜂家の判断が信頼に足るものだということです。

 

利点もリスクも

ニュージーランド環境保護庁(New Zealand’s Environmental Protection Agency)は、養蜂との関連で、ネオニコチノイド系農薬を使用する場合のガイドラインを出しています。ウェブ上に発表されているガイドラインは次のようなものです。

 

「ネオニコチノイド系農薬は、これまでにニュージーランドおよびオーストラリアにおいて20年以上使用されてきた。たいていの化学製品がそうであるように、ネオニコチノイドの使用には利点もリスクもある・・・

 

ネオニコチノイドの使用についての規則を定めた。この規則には専らミツバチを保護するための特別な方策も加えられている。規則は以下のとおりである。

 

蜜蜂の巣箱の付近では噴霧しない。

 

ハチが採蜜するような農作物に対しては使用しない。またハチが蜜を探している時には噴霧しない。

 

ネオニコチノイドが使用される区域であっても、農作物その他の開花期には噴霧しない。

 

花やつぼみがついている植物への噴霧を避ける(つまり開花やまもなく開花期を迎える場合にはネオニコチノイド系農薬は使用できない)。

 

もっとも重要なポイントは、開花期の農作物にはネオニコチノイド系農薬は使用できない、というところです。(2)



日本の植物検疫所(厚生労働省の機関。空港や港に置かれている)では、輸入
しようとする食品について、抜き打ち検査を行っています。これは残留農薬
等の検査のためです。JCIが輸入しているはちみつから残留農薬等が検出された
ことはこれまでに一度もありません。


出典

1.「蜂蜜 ネオ二コチノイド汚染全国に」東京新聞、2017.8.29.

2. ニュージーランド環境保護庁 HP.

http://www.epa.govt.nz/hazardous-substances/pop_hs_topics/Neonicotinoids_bees/Pages/default.aspx

 

ネオニコチノイドは、成分がニコチンに類似した殺虫剤。名前の文字通りの意味は
「ニコチンに似た新しい殺虫剤」