「これぞ口福」「癖になる味」「ちょっとミツロウに似た味」「甘いが甘すぎることはない」「ひじょうになめらかな質感」「ほのかな塩み」などが当を得た評でしょう。
タヒ・エステートのオーナーであるスーザン・クレイグ氏は、ポフツカワはちみつがお気に入りで、その味を白トリュフに例えています。
このはちみつの蜜源は、北島の象徴のような赤い花をつけるポフツカワの木で、この目立つ花は主として北島沿岸部の夏を彩ります。
このたび、タヒのポフツカワはちみつを日本の皆様にお届けするはこびとなりましたので、ここに謹んでお知らせいたします。
ポフツカワはちみつはひじょうに希少なはちみつです。人生に一度は経験しておくべきことはいくつかありますが、ポフツカワはちみつもその一つです。
このはちみつの味を言葉にするのは、はちみつ通にも難しいのですが、第一の特徴は淡い黄色です。
フィリングやトッピングにする、またトーストに塗るなど、繊細な天然の甘みを楽しむ方法は数多くありますが、とりわけお勧めしたいのが朝食です。はちみつ通はとっておきのお楽しみとして、ポフツカワを特別なパンと合わせます。スイス風ツォップ(編みパン)はその一例です。
ポフツカワはちみつを生産できるのは、限られた数の熟練養蜂家だけです。このみつには、巣内で結晶化して固まる性質があるため、取り出すのが難しいからです。
また、フクロギツネ(樹上に住む有袋類の動物)が葉を食べて枯らしてしまうので、ポフツカワの木そのものの数が減少していることも、はちみつが手に入りにくい一因です。
満開のポフツカワを目の当たりにすると、その荘厳さに心を打たれることは間違いありません。この世の心配事すべてを忘れて、花の香りに魅了されるでしょう。
ポフツカワは、『ニュージーランドの薬用植物』(New Zealand Medicinal Plants. S. G. Brooker, R.C. Cambie, R. C. Cooper. Revised ed. 1987. Reed Books, Auckland, NZ.)という書物の中で、薬草としてあげられています。
この書によれば、マオリの人々はお腹の具合が良くないときに、ポフツカワの樹皮の内側部分を煮出して服用しました。この花から採れたはちみつは、喉の痛みに利用されてきました。
ポフツカワの学名はメトロシデロス・エクスケルサMetrosideros excelsa、フトモモ科の常緑樹です。幹が何本にも分かれ、ドーム型に枝を茂らせます。樹高は25メートルにも達します。
「ポフツカワ」はマオリ語です。マオリの人々はこの木を「一番の木」(ラーカウランガティラ)と呼び、強さと美しさの象徴だと考えています。花はカヒカと呼ばれます。
ポフツカワは11月から1月にかけて鮮やかな赤い花を咲かせることから、ヨーロッパにルーツを持つ人々の中には、この木をNZのクリスマスツリーと呼ぶ人もいます。
ポフツカワはNZ固有種ですが、太平洋沿岸全域では、およそ60種類のメトロシデロス属の木や灌木、つる性植物が存在します。NZのサザンラタ、ハワイ諸島のオヒアレフアもメトロシデロス属です。
このポフツカワはちみつは数量限定、アマゾンで販売しています。