タイムはちみつ

ニュージーランド産タイムはちみつ
David McMillan
  • 生産者  W. W. アダムソン
  • 生産地域  南島南部
  • 内容量  250g

このサイトのトップの写真は、ニュージーランド南島南部・オタゴ州の風景で、満開のタイムの野で、養蜂家が巣箱を扱っているところです。

 

JCIはついにこの貴重な薬草(ハーブ)、タイムから採ったはちみつをお届けできることとなりました。製造者はW. W. アダムソンです。ファミリー・ビジネスとして一世紀以上、1860年代から養蜂業に携わってきました。

 

タイムはちみつの主産地は、NZと、地中海沿岸各国、つまりフランス、スペイン、イタリア、ギリシャ、マルタ、トルコです

古代から健康に良い

薬草であるタイムと、タイムから採れたはちみつは、遠い昔から健康によいものとして知られてきました。

 

タイムのはちみつは、「はちみつのブルーチーズ」と呼ばれてきました。芳醇な香り(アロマ)がありますが、この香りが「きつすぎる」と言われることもあります。まさにブルーチーズのように、好き嫌いがはっきりと分かれるはちみつなのです。

 

樹脂性の薬草のような風味、あるいはドライフラワーのような香りがあることから、タイムはちみつのアロマはマルドワイン(各種スパイスを加えて作った薬用酒)に喩えられてきました。この芳香は胡椒、ナツメヤシ、トロピカル・フルーツに似ています。プラスチックの焦げたようなにおいと形容されることさえあります。舌に余韻を残す味わいです。

 

JCIがお届けするタイムはちみつは、クリーム化されたもの(非常に細かく結晶化されたもの)で、液状ではありません。

タイムというハーブについて

バジル、マジョラム、オレガノ、ローズマリー、セイジなどのハーブと同じく、タイムはシソ科(学名Lamiaceae)の植物です。タイムの仲間にはおよそ350種があります。

歴史上の偶然により、NZ南部に根をおろしたタイムがThymus vulgarisです。これは地中海沿岸を原生地とします。このタイムは一般的に、コモンタイム・ガーデンタイムなどの名で知られています。

 

NZ・ジオグラフィック誌によれば、1800年代末のゴールドラッシュの時期に、あるフランス人の金坑作業員がオタゴにタイムを持ち込んだとされています(1)。 同誌には、このタイムが水はけのよい土壌と日当たりの良さという好条件を得て急速に広がり、近隣一帯に定着したと記されています。

 

オタゴでは、タイムの花期は10月から11月で、クルーサ渓谷、マヌへリキア川、カワラウ川流域に広がる丘陵地帯は、タイムの花で一面の藤色と化します。ここでは競合する蜜源がほとんどないことから、NZ産のタイムはちみつは非常に純粋です。

 

タイム・フェスティバルは毎年11月、アレクサンドラで行われます。この魔法のようなハーブと、オタゴの美しい土地をたたえるフェスティバルです。

タイムはちみつの用途

オードブルとして、クラッカーやチーズにのせて。トーストにも塗れますし、サンドイッチのフィリングにもなります。


W. W. アダムソンのタイムはちみつを

ハニーシェルフでお買い求めいただけます。

David McMIllan
David McMIllan
ニュージーランドのタイムはちみつ
タイムはちみつ

健康に貢献する成分

これまでの学術研究で、タイムのはちみつには他のはちみつに比べ高い抗酸化作用のあることが明らかにされています(2) 。また抗菌力および抗炎症力もあり、体によいミネラルも含まれています。

タイムはちみつ成分で特に有用なものとして挙げられるのは、抗菌作用をもたらすフェノールカルバクロールとチモール、抗酸化作用があると考えられているフラボノイドヘスペレチンとクェルセチンです(3)

タイムはちみつに含まれるミネラルは、カルシウム、鉄、マグネシウム、リン、カリウムです(4)

タイムはちみつを添加した鼻炎用スプレイが鼻づまりに効くという科学的知見もあります(5)


ハーブがお料理によく利用されるように、はちみつもお料理で使われます。NZではちみつがいちばんよく使われるのは、肉料理、特にラムのつや出しのためです。

 

民間伝承薬としては、健康維持のためタイムはちみつをそのまま食します。

 

毎日ティースプーン一杯から二杯をお口に含み、ゆっくりと溶かしてから飲み込みます。これはタイムのはちみつが風邪に効き、あるいはその他の病気を防ぐと考えられているからです。

 

タイムはちみつ(またはタイムの精油)がニキビに効くとして直接肌に塗布されることもあります。

古代から貴ばれたタイム

タイムはちみつは古代から賞賛されてきました。ギリシアの哲学者アリストテレス(紀元前384-322)は、タイムを最上のはちみつであると見なしていました(6)

 

古代ローマの詩人ウェルギリウス(紀元前70-19)の傑作長編叙事詩アエネーイスには、タイムはちみつの香りに触れた部分があります。古代ローマ の博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥス(23-79)は、著書の百科全書『博物誌』中でタイムはちみつを賞賛しています。



出典

(1)"Thyme". By Derek Grzelewski. New Zealand Geographic. September-October 2006.

(2)"Assay of the antioxidant capacity of foods using an iron(II)-catalysed lipid peroxidation model for greater nutritional relevance". Brangoulo, H.L., et al. Food Chemistry (2011).

(3)"Antioxidant activity and phenolic composition of herb honeys". Socha, R., et al.

Food Chemistry (2009).

(4)"Mineral analysis of mono-floral New Zealand honey". Vanhanen, L.P., et al.

Food Chemistry (2011).

(5)"The effect of thyme honey nasal spray on chronic rhinosinusitis: a double-blind randomized controlled clinical trial". Hashemian F., et al. European archives of oto-rhino-laryngology (2015).

(6) History of Animals, Book V. Aristotle.